報道関係各位
2003年8月4日
アップウィンドテクノロジー・インコーポレイテッド
無償提供版も用意した最新バージョンのGNUディストリビューション
「GNUWing(TM)」を開発、8月から提供
−FTP提供版、パッケージ版、有償サポート版の3種類から選択可能−
GNUツールの開発サポート、Linuxのトレーニングなどを行うアップウィンドテクノロジー・インコーポレイテッド(本社・米国ハワイ、中村憲一社長)は、組み込みシステム開発のためのGNUソフトウェアの新しいディストリビューション、「GNUWing(TM)」を開発、そのうち無償提供版の提供を2003年8月6日から開始します。
現在、組み込みシステムの開発向けのGNUソフトウェアは、レッドハット社、ミップス・テクノロジーズ社など各社が無償で配布していますが、それらは、一部のプロセッサにしか対応していなかったり、バージョンが古かったり、バージョンの新しいものは有償であるなど、結局、開発現場でさまざまなバージョンが混在しているのが実情です。
このほど当社が開発した「GNUWing(TM)」は、一企業から複数のプロセッサに対応した最新のバージョンのGNUソフトウェアを“無償提供”することにより、組み込み業界の発展に貢献することを第一の目的としたもので、FSFのソースコードに基づいていること、gccのバージョンが最新であること、日本人の技術者向けに日本語のマニュアルを用意したこと、操作メニューを日本語化したこと、当社が運営するウェブサイトを通して広く無償で配布することなどが、最大の特徴となっています。
GNUWing(TM)は、GNUバイナリユーティリティ「binutils-2.14」、GNUコンパイラコレクション「gcc-3.3」、GNUデバッガ「gdb-5.3」、ロイヤリティフリーのライブラリ「newlib-1.11.0」で構成されたディストリビューションで、次の3種類を用意しています。
■FTP版
当社の運営するウェブサイトで無償配布、ランタイムライブラリのロイヤリティフリー
■パッケージ版
日本語マニュアル、日本語メニューのデバッガ(Windows版のみ)、日本語による30日インストレーションサポート、バイナリおよびソースコードを収録したCD-ROM、バージョンアップ版を収録したCD-ROMの無償提供(納入後1年間)
■有償サポート版
パッケージ版に加えて年間サポート(バグ対応)の提供
価格は、FTP版は無償、パッケージ版が1本98,000円(税別)。FTP版は、2003年8月6日より、当社が運営するウェブサイトにて無償で配布、パッケージ版と有償サポート版は、第4四半期中に当社および当社販売代理店から購入可能になります。パッケージ版、有償サポート版とも、当初1年間で約1億円の売上を見込んでいます。
【GNUWing(TM)の概要】
■内容構成
・GNU バイナリユーティリティ、binutils-2.14
・GNU コンパイラコレクション、gcc-3.3
・GNU デバッガ、gdb-5.3
・オープンソース、ロイヤリティフリーのライブラリ、
newlib-1.11.0
■対象ホスト
Windows2000(Service Pack5以上), Windows XP, Red Hat Linux 9
■対象ターゲット
ARM, PowerPC, MIPS, SH
■価格
FTP版:無償
パッケージ版:1本(1ホスト×1ターゲット)98,000円
有償サポート版:年間サポートの対象ユーザが5名までの場合、1ホスト×1ターゲットで1,200,000円(年間)から。
※FTP版とパッケージ版は、年間サポートの対象とはなりません。年間サポートが必要な方は有償サポート版を購入する必要があります。
※年間サポートとは、ソフトウェアにバグがあった場合、年間10回まで回避方法を提供するという内容です。サポートを受けるユーザ数は限定されます。サポート期間内に回避方法の提供が10回を超えた場合は、その時点で再購入していただきます。また、回避方法の提供は、パッチの配布、バージョンアップ版のリリースなどの方法で行います。
※1ホスト×1ターゲットとは、例えば、Windows XP上でSH用のアプリケーションを開発する場合です。
■参考資料 「GNUプロジェクトとは」
1984年にリチャード・ストールマンにより開始されたプロジェクトであり、1985年に設立されたフリーソフトウェア開発のための非営利団体、フリーソフトウェア財団(FSF)により運営されています。GNUプロジェクトでは、開始以来、Unixに似たフリーソフトウェアの完全なオペレーティングシステム、GNUシステムを開発してきました(GNU とは「GNU's Not Unix(GNUはUnixではない)」の再帰頭字語であり、「グニュー」と発音されます)。現在、日本国政府が採用を検討しているLinuxシステムも実はほとんどがGNUソフトウェアで構成されています。よって、正確にはGNU/Linuxシステム と呼ばれるべきものなのです。GNUプロジェクトの詳細は、http://www.gnu.org/をご参照ください。
■アップウィンドテクノロジー・インコーポレイテッドについて
アップウィンドテクノロジーは、2002年8月にアメリカ合衆国ハワイ州において中村憲一により設立された非公開の株式会社であり、日本では神奈川県横浜市青葉区に営業所を設置しております。アップウィンドテクノロジーは、世界中の半導体ベンダやメーカの技術者を対象としたGNUソフトウェアの開発とサポート、GNU/Linuxカーネルの移植やデバイスドライバの受託開発、コンサルティング、そしてセミナーやトレーニングコースの開催などの技術者教育までを手がけるソフトウェア技術者集団です。詳細情報は、当社のWebサイト(www.upwind-technology.com)をご参照ください。
本社所在地 : 2222 Kalakaua Avenue, Suite 605, Honolulu, Hawaii 96815 U.S.A.
設立 : 2002年8月
資本金 : US $15,000
代表者 : Kenichi Nakamura (President)
事業所 : 日本支店(横浜市青葉区、中村憲一代表取締役)
事業内容 : GNUツールの開発・サポート/ドキュメントの整備/トレーニング(オンサイト含む)、RTOS eCosのトレーニング、GNU/Linuxカーネルの移植、GNU/Linuxシステム用デバイスドライバの開発、MontaVista Linuxのトレーニング、GNUツール・eCos・GNU/Linuxのコンサルティング、インターネットを利用した各種情報提供サービスなど
Linux は Linus Torvalds の登録商標です。Upwind Technology, GNUWing は Upwind Technology, Inc. の登録商標です。その他のすべての名称は、各社の商標、登録商標、またはサービス マークです。
本リリースに関する問い合わせは下記までお願いします。
アップウィンドテクノロジー・インコーポレイテッド
中村 憲一 (e-mail : nakamura@upwind-technology.com)
〒225-0012 横浜市青葉区あざみ野南3-15-38
Tel: 045-911-3335 Fax : 045-911-3335
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